遭対搬出講習会報告
実施日2014年9月7日 講師 清野嘉樹氏(弘前労山)
参加者 青森労山11名
タイム 幸畑陸軍墓地P7:30 ⇒ 箒場P 開始9:00 昼食11:45〜12:20 終了14:15 解散
記録
第一部
箒場駐車場にて、講義を受けながら、器具を使っての体験
○遭難した時は遭難信号を出す。 音(笛等)、光(ライト、鏡等)で知らせる。
救助要請:10秒に一回、音、光点滅を繰り返す。要請了解:20秒に一回
○遭難の原因と対策
原因:1,道迷い 2.転倒、滑落 3,病気(心筋梗塞等)
対策:年齢に応じた山行をする。日頃の健康管理が大切。
○心肺蘇生について:呼吸が止まっている時に行う。
胸の中央(乳首と乳首の間の真ん中)を掌を重ねて押す。腕は胸に対して直角、5センチ位胸がへこむまで強く押す。速さは1分間に100回、その後人工呼吸を救助、AEDが到着するまで繰り返す。場合によって人工呼吸は省略、マッサージが重要。
○ケガの部位による対応
頭部強打:無理に動かさない。
鼻・耳の出血:血を拭き取る程度。綿を詰めたりしない。
胸部強打:内臓破裂の恐れあり、病院へ。
○動物への対応
マムシ・ハブ:血清を打つ。咬まれた部位を水で洗い、心臓に近い所を縛る。(腿の付け根等)
クマ:鈴より線香(森林香)が有効。
ハチ:逃げる、払う、しゃがみ込まない。依然刺されたことのある人はエピペンをさし、ショック防止。
○救急法
救急セット:ガーゼ・絆創膏・三角巾・真水一本(蓋に一ヶ所穴をあけ、テープで塞ぐ。)
キズの手当て:真水で傷口を洗う→清潔なガーゼ・絆創膏を当てる。(→三角巾でつる)
止血:傷口をガーゼ等で直接圧迫。血がにじんでも交換はせず、更にその上に布を
重ねて圧迫。布を当てた上からテープで縛る。締め付け過ぎに注意。
骨折:マット・新聞紙・ギブス君、等で固定。
三角巾:部位に合わせて畳んで使う。
○ケガ人・病人の搬出:担架で運ぶ時は持ち上げるとき、下ろす時、声掛けして息を合わせる。
色々な搬出法:1,ザックをカラビナで繋ぎ、担架を作る。 2,ザック+雨具(上着)で背負う。
3,ザイルで背負う。 4,ツエルト+ストックの担架(簡単、有効) 5,市販のネット担架
第二部
昼食後場所を雛岳登山口周辺に移して、チームに分かれ搬出実地。
そしてクマ除けスプレー噴射体験も。
○よりよい方法を求めて搬出法を色々工夫、試行錯誤。なかなか最良の方法は見つからないが、結論として多少重さのバランスがとれなくても、早めの担ぎ手交代で頑張る。山中でのケガや病気は大変なのが良く分かったので、そうならないよう、普段の健康管理に気をつけることが大切。