東日本女性交流集会報告       2016年11月 1日提出  (提出者 Y.TANAKA)

 

山 名  立山(富山県)・面白山(宮城県)

 

期 間 2016年10月9日(日)〜11日(火)

 

日 程 

10月 9日 新青森駅6:17〜8:59大宮9:09〜11:28富山

       会場へ送迎車で移動 講演、分科会、交流分散会

10月10日 自然の家7:10(送迎バス)〜7:25立山駅

交流登山(立山)

立山駅13:40〜14:40富山駅16:12〜18:02大宮18:22〜19:37仙台

10月11日 仙台7:07〜8:07面白山高原駅

       面白山登山

       面白山高原駅17:20〜18:15仙台駅18:54〜20:40新青森駅(解散)

       

参加者 

CL M.NARITA  SL Y.NARA  SL Y.TANAKA     他5名   ( 計8名 )

 

記 録 

1日目(10月9日)                             (記 録 E.FUKUI)

 交流会に参加するために10月9日、新青森〜大宮〜富山と新幹線で移動。富山駅で担当者に出迎えてもらい、車に乗り込む。約1時間弱で会場の国立立山青少年自然の家に到着。着席後まもなくオープニングコンサートが始まりました。

演奏者は胡弓 安井義雄氏、ピアノ 橘川裕子氏のレーブ・モマンのお二人。レーブとは出会い、モマンとはたった一度という一期一会の意味だとか。荒城の月や富山県の三大民謡をメドレーで演奏。初めて聞く胡弓の音色とピアノのハーモニーに心が洗われるような心地好い響きでした。

次にフリーランスライターで登山家でもある柏澄子氏の講演では「人生それぞれのステージで息長く山を楽しむためには」とのテーマで女性に向けての話でした。チベット文化圏のシェルパの取材や在日チベット人のためのガイドをしたり、ノルウェーのスキーヤー、カヌーで狩りをしている人達の取材など活動、北穂の小屋の開け閉めにも携わった話など興味深いものでした。女性が妊娠・出産後にどうやって競技を続けていくのか、自分が自分らしく生きられるのかと問い続ける人達との関わりの中で、支援してくれる人(たとえば家族や地域など)があるという事を知ったと話していました。

夕食後の交流分散会では各地の仲間と交流。私が参加した分散会では、自己紹介を兼ねてフリートーク形式で進められ、その中で70代の方は若い30代の男性会員にどのように対応したら良いのかとか、別の方は年を重ねて皆と一緒に歩くのがつらくなってきているなど身近な悩み、問題について話し合いました。有意義な時間だったと思います。他の分散会では入会後3ケ月経つとリーダーをやってもらうという話もあったとか・・・。すごい事ですネ・・・驚きでした。




2日目(10月10日)材木坂〜美女平&美女の森 森林ハイク          (記 録 Y.TANAKA)

コースタイム

 立山駅登山口7:52〜8:48材木石〜10:00美女平駅10:30〜11:50昼食12:10〜

12:55高原バス道路〜1305美女平駅着13:20(ケーブルカー)〜立山駅着13:27

記 録

二日目はいよいよ楽しい交流登山である。コースは4つにわかれていたが、青森チームは予定の電車で確実に帰れるよう材木坂〜美女平 森林ハイクの5時間のコースを選択した。

朝は参加者120名が一気に動くので玄関前のホールがごった返していた。朝食はコンビニの冷たい弁当が配られたが、適当に食べてよいのか、途中朝食の時間が確保されているのかさっぱりわからない。隙間時間を利用してそそくさと食べていたら、施設の管理者からここで食事をしてはいけないと注意を受ける。スタッフがたりないのか、連絡がうまく伝わらないことが多い。

送迎バスは、青少年自然の家を予定通り7:10に出発し、立山駅に7:25に到着。我々1コースはここで降りる。立山駅前の熊王の水の前で身支度をする。湧水がコーコーと流れていてとてもおいしい水だったので、ペットボトルの水をここで入れ替えた。1コースは総勢スタッフ入れて約40名、2班に分かれて登る。

青森は1班で先発隊になる。コースは千寿ケ原から材木坂を登って美女平へ、登山口は立山駅裏から登るが、個人できた時にはちょっとわかりづらいような気がした。登山開始は7:52。いきなり急登が始まり、森林ハイクというには足場が危ない箇所もある。登ってまもなくケーブルカーがガタゴトと通過していった。私たちは立山駅から美女平駅のケーブルカーの軌道に沿って登っているらしい。登り始めて1時間ほどしたところで柱かと思われるような奇妙な石が現れた。これが材木石と呼ばれる奇岩で、材木石は柱状節理を持った立山火山溶岩の一部とか、まるで森の中に材木が転がっているように見えて面白い。前日の講演で活火山の勉強をしたことが実地ですぐ確認できてうれしかった。この後もなお鉄梯子があったり、足の長さにあわない段差があったり、急登の連続で大変だったが、立山杉の巨木に感動しているうちに美女平駅に到着した。結局、立山駅から美女平駅までの標高差500mを2時間かけて登ったことになる。ケーブルカーだとたった7分でついてしまうのだとか。

美女平駅では2班の到着を待ちながら、駅横にある伝説の巨木、美女杉をながめながらしばし休憩した。美女杉に願うと恋愛成就するという伝説があるらしいが、さすがに我が青森チームで手をあわせている人はいなかった。後半は2班が先発隊で歩いた。ここからは美女の森の遊歩道をのんびり歩くのかと思ったが、いきなり急坂を下り、湿った登山道を滑らないように気を使いながらの遊歩道歩きである。美女の森はブナ林や立山杉の原生林が広がっていて、その樹林帯をぬうようにして遊歩道が続いていた。途中、幹回りが6mはあるだろうかという立山杉、あれはあばれ杉だ!あれはかむろ杉!切り株更新樹とか、前日勉強した知識をそれぞれが披露して、それでも8人の知識が集まればそれらしい結論がついて杉に名前が付いた。爆笑!青森チームは賑やかだ。

何万個という実生から大きな杉に成長するのは奇跡に近い事とか、足元にある20センチ足らずの杉も30年は経っているとの事で、無造作に歩いて踏まないように気を付けなければと思った。

車道手前の遊歩道で20分の昼食休憩。その後は来た道を戻り、途中の分岐からあらたな遊歩道を歩き、45分程で高原バス道路にポット出て、そこから車道を10分程歩いて美女平駅に着いた。美女平駅からはケーブルカーでたったの7分で立山駅へ戻ってきた。

今回のコースは森林ハイクという名前にのんびり構えていたが、なかなかの変化に富んだコースであった。紅葉にはまだまだ早かったが、ブナや立山杉の原生林には自然界を生きる厳しさや、ダイナミックなパワーがみなぎっていた。青森の山では見られない原生林のパワーに感動し、このコースを歩けたことに感謝でした。




3日目(10月11日)  面白山                     (記 録 A.TAKAHASHI) 

 コースタイム

8:07面白山高原駅着・登山開始8:25〜9:30天童高原キャンプ場9:40〜10:25長命水〜11:06三沢山11:10〜12:00面白山12:30〜14:00長左エ門平14:20〜14:50奥新川峠分岐〜15:25権現様峠分岐〜16:00面白山高原駅登山口着

(記 録)

 朝素早く身支度を済ませ、6:30より10分ほどでホテルの朝食をすませなければならない。ご飯、味噌汁、サラダなど思いのほかしっかりと食べることが出来た。いよいよ始まるのだと思うと心がはずむ。

7:07仙山線の電車に乗り、空いた座席になんとか座り、いざ、面白山高原駅へ!1時間ほどで到着。ここは無人駅で私たちの他に一組のご夫婦が降り立った。
朝が早いので、空気はひんやりと冷たく風はなくかすかな太陽の日差しが心地よい。支度をしませ、数分車道を歩き、倒れかかった天童高原入口の看板前に到着、右に入りいよいよ始まる。途中ホップのようなものを見つける。美津子さん曰くとちの木にからまったカラハナソウだそうだ。地元のより長くプランプランさがりかわいい姿でした。歩きやすい道ではあるがいきなりの急登、10分ほど続きまた急登!が道路脇の山々はカラマツの人工林などあり、色のきれいなきのこ、かわいいきのこ、いろいろ目を楽しませてくれた。登りきったところで5分程休憩、水分など補給し出発、35分程で天童高原キャンプ場到着、となりにはスキー場があり、ログハウス作りの音だけが響いていた。
9:40出発、なだらかでほどよい幅もあり、子どもでも安心して歩けそうだ。花の終わったホトトギスや紫色の小さな花ツルリンドウ、まだまだ黄色の花のアキノキリンソウなど緑一色の中でひっそりと咲いていた。そしてどうやら栗山らしい。やたらと目につく。
10:25長命水にたどり着く。冷たい水をひと口ふた口汗をかいた体にしみわたり生き返ったようだ。ペットボトルに水を足し入れ、面白山を目指す。
11:05三沢山(標高1041m)到着。面白山を目の前にひと休み。ナナカマドの枯れたような葉っぱが気になったが、回りを見渡すと色ずいた山々が目に飛び込む。右には形の面白い大東岳がくっきりと見えた。
ちょうど12:00に面白山(1264.4m)到着。360度山々が見え、眼下には紅葉、右手はるか向こう雲の上に鳥海山が見えた。素晴らし!昼食をとり夢のような時間はあっという間で30分程で出発。日当たりのよい稜線歩きが続くが、危ない足元に気を付けながら進む。
14:00長左エ門平に到着。14:50奥新川峠分岐、15:25権現様峠分岐、16:00面白山高原駅到着。

長左エ門平を出発してからは、またまた素晴らしかった。いつも思うが、ブナ林のあの空間、話に聞くとブナはみんな一緒に助け合って大きくなるそうだ。だからああなのだ。ほどよい水と苔むした石の渓谷、その中を歩くなんと幸せなこと!途中々石に赤で印は付いていたが、気を付けた渡渉、静寂な中に風に揺れる葉っぱの音、鳥の鳴き声、流れる水の音、本当にもう一度言いますが、素晴らしい山行でした。

20:40新青森駅に到着。それぞれ現実に戻って行った。

(カメラの事情により3日間の写真記録はなし)