八甲田大岳(「八甲田山の日」記念)           2020年7月12日          T.FUKUI撮影
















定例山行報告                                         2020713日提出 (提出者 M.MATUSHITA)

 

山 名:八甲田大岳

山行目的:「八甲田山の日」を記念、高山植物を楽しむ

ルート:酸ケ湯→仙人岱→八甲田大岳→仙人岱→酸ケ湯 ※毛無岱ルート下山を変更

山行期間20207月12日(日) 雨のち曇り

参加者CL:S.NARITA SL:N.YOKOTA、SL:J.HIRABAYASHI    他9名  (計12名)

コースタイム:酸ケ湯温泉登山口900(横内P800)→地獄湯ノ沢1015→八甲田清水1050(休憩)1100→仙人岱湿原1110→大岳山頂1200(休憩、下山)1210→八甲田清水1245(昼食休憩)1315→登山口1450(解散式1500

山行記録

 よりによって、こんな時に定例山行とは、とだれもがそう思ったはず。熊本をはじめ九州各地に甚大な被害をもたらした集中豪雨。元凶の前線は長野を経て北上。いよいよ東北へという予報もなんの、CLだけは動ぜず「天気は上がる」「行ける」との決断。ならば、向かうしかない。

しかし大雨警報下の東青津軽地方、当日未明まで雨は土砂降り。果たして何名が来るのか。酸ケ湯温泉上の駐車場にはCLを信じたのだろうか、なんと12名の姿(事前の申し込み者20名)があった。

雨が上がりだした午前9時に登山口の鳥居をくぐった。刈り払いが済んだ登山道だが、この数日の雨で水たまりと泥のぬかるみが続く。雨合羽とスパッツはすぐに泥だらけ。泥道もヘッチャラとかっ歩するKUDOUさんの“長靴”がうらやましい。

樹林帯のぬかるみを抜けると硫黄臭が漂う地獄湯ノ沢の入り口。落石のリスクを避けるため木橋まで一人ずつ進み、ガレ場を通り越してしばし休憩。沢沿いに登山道を詰めると、山行目的でもある高山植物がちらほらと姿を見せてお出迎え。

山の花好きにはたまらない。M.NARITAさんを先生にY.TANAKAさん、J.HIRABAYASHI子さん、S.HAMADAさんたちが花を見つけては名前を確認。イワカガミ、イワイチョウ、ハクサンチドリ、ゴゼンタチバナ、ヨツバシオガマ、キンポウゲ、チングルマ、アカモノ、ハクサンボウフウ…。

八甲田清水を味わって歩を進めると仙人岱の湿原から鏡沼まで一面がまさに「お花畑」。青森労山の会報に名を記すヒナザクラが咲き誇り、ひっそりたたずむミヤマオダマキやベニバナイチゴの姿も。ハイマツ帯を抜けガレ場の急登を一気に抜けると大岳山頂(1584.4m)。全員が無事登頂したものの、曇り空にガスで眺望ゼロ。雨に代わってヤマセが強風となって暴れ出し、立っているのがやっと。なんとか会旗を広げて記念写真を撮ったが、朝までの雨と強風を考え「毛無の湿原ルートは危険」とCLらが判断。予定の毛無岱に向かうのを断念し、早々に引き返すことに。

「お花畑」をもう一度楽しんで八甲田清水で、ようやく昼食休憩。腹ごしらえが整い、一同元気に下山を急いだ。上り下りで出会った登山者は、山形ナンバー車の方と思われる男性2人組のほかにソロの若者、仙人岱までの中年ご夫婦など、ざっと10名。ぬかるみの道を譲るたびに誰ともなく小声で「こんな悪天候でも登りに来るんだね」。そう言う我らも同じようなものだが、八甲田山の記念日に、あらためて八甲田の魅力に触れる思いがした。

解散式にはなんと青空に大岳の姿もくっきり。CLは「(気象台の)大雨予報ははずれた。EMCなら中止だが、会山行はよほどの悪天でない限り実施が原則」と読みが当たったとばかり、胸を張った。苦笑気味のYOKOTA会長も「まずは登山口集合が基本」と締めくくった。

私事恐縮だが、昨年末にマラソン練習のオーバーワークがたたり、恥ずかしながら椎間板ヘルニアに。いまも投薬、経過観察が続く養生の身の上。意を決し参加した山行をみなさんの力添えでなんとか無事達成し、私もひとり胸を張りたい気分になった。