訓練山行報告                            2013年6月29日提出 (提出者 F.TUKUDA)

山域 北八甲田

山名 石倉岳 1202m

山行期間 2013年6月9日(日)

山行目的 クライミング

参加者 7名

CL:K.KUDOU SL:H.NAKAMURA  他5名   (計7名)

移動コース

 横内P 800 → 石倉岳入口 822 → 奥宮の祠 900 → 下山 1335 → 石倉岳入口 1400 → 酸ヶ湯温泉 1410

山行記録

 昨年は天候不順で中止となった岩訓練。その後、不安を抱えたまま下寒水沢の沢登りに挑戦することとなった。しかし仲間のアクシデントを経験することになり岩訓練の必要性を強く感じた。今回は満を持しての訓練となった。天気は晴れ無風。石倉岳は八甲田連峰唯一の岩山。硫黄岳の南に位置し労山の岩訓練のホームグランドとしている。国道103号線の酸ヶ湯を抜け笠松峠直前に左手が登山口。2台が一杯の駐車場は残念なことにすでに先客。路上駐車となる。

各自、ハーネスやヘルメットを着用しカラビナ、スリングなど装備する。山道はまだ残雪がある。訓練場所は山頂下にある小さな祠がある岩場。祠の左側にある4mくらいの岩場で最初の登攀訓練だ。早速、上からの確保用(ビレイ)ロープをCL K.KUDOUさんが引く。そのロープをカラビナでハーネスに装着、各自順番に岩に取り付く。慣れないためか怪しげなスタイルで登攀する。確保用ロープがあってもなぜか恐怖感が起きる。「3点支持だよ!」との仲間のやさしい声に後押しされながら蝉のようにゆっくり登っていく。取り付く場所を慎重に確認しながら登り切り全員なんとかクリアー。岩場のテラスから望む南八甲田の山々の見晴らしが素晴らしい。

早い昼食を挟んで2ラウンドへ。今度は祠の右側にある10mくらいの岩場に訓練場所を移す。岩の壁面が長い上に、でこぼこしていて途中が突き出している。上にいる確保のCL K.KUDOUさんの姿が見えず声だけしか聞こえない。不安になる。登りは困難を極め手足のしびれも疲れも午前とは違う。日頃使っていない筋肉が悲鳴を上げる。明日は確実に筋肉痛だ。リタイアする人も出て、さすがにここでの岩登りはハードだと感じた。アプローチも単純に上に向かうだけでは駄目で横に移動したり下がったりが必要だ。また自身の確保用ロープが邪魔になることもある。つくづくフリークライミングのようにあんな器用な体の移動はできるものではない、と実感する。

最後に懸垂下降の訓練。岩場の頂上から各自、エイト環を使った下降器を使いゆっくりロープを操作して懸垂下降する訓練だ。バックアップとして確保するロープにスリングでプルージックをセットする。慣れないうちはプルージックを緩めたりエイト環のロープを手繰ったりと両手の操作が面倒だった。しかし慣れてきたら体を谷側に預けて、後ろを覗いて下降する余裕も出てきた。気分は消防訓練などで建物の窓から降りるレスキュー隊員か。

短い時間であったが「沢登り」の訓練として「岩登り」を経験した。定例会では何回も行ったロープワークやエイト環やカラビナの使い方は実は良く分からなかった。今回体験することで実際の装着方法や使用目的などが分かった。そういう意味では貴重な機会だった。