訓練山行報告書                          201397日(提出者 F.TUKUDA)

山域:白神山地  山名: 青鹿岳

コース:大川→青鹿岳→青鹿沢→大滝又沢→大川

山行期間824日から25日まで

参加者名CL S.NARITA SL Y.HANADA SL K.KUDOU    他4名    ( 合計7名 )

コースタイム:(往路)8/24 自宅3:40→浪岡コンビニ4:15→大川PK5:42→→常徳沢出合い6:54→大滝又沢出合い7:00→タカヘグリ7:48→オリサキ沢出合い9:01→ヨドメの滝9:27→滝A11:34→カチズミ沢出合い11:51→滝B12:06→滝C13:05→滝D13:37→青鹿岳南方幕営14:30

 (復路)8/25 起床4:30→出発6:00→青鹿岳山頂9:03→滝12:52→滝E13:51→青鹿沢出合い14:00→大滝又沢出合い15:00→大川出合い16:14→大川PK17:00→帰宅

記録:(一日目)天気は曇り、風は無い。まだ暗い夜道をK車は7号線を西に走る。浪岡のコンビニでY車と合流し西目屋村に向かう。1時間30分ほどで建設中の津軽ダムを過ぎる。大川と交差する橋まで行き水量、にごり具合を確認しUターンする。林道入口から15分ほど走ると駐車場に到着する。各自、身繕いし出発する(610分)。駐車場から急な山道を降りること15分、大川の広い河原地に出る。上流の白神山系は朝靄が掛かっている。雲の隙間から青空が覗いている。河原地は石が敷き詰められ川の流れは緩やかで浅い。みんな川の中程をずんずん進む。隊列は川の出合いでは休憩や進路確認ため丸くなるが、通常は一列になって川の岸や浅い場所を探して遡行する。1時間弱で大滝又沢出合いに出る。左が支流の大滝又沢、右が本流の大川である。どちらも目指す青鹿岳を源に取り囲むように流れてここで一つになる。しかし水の色が微妙に違うのはそれぞれが樹木の植生や地質、高さなどで違うためか。50分くらい歩くとタカヘグリAに差し掛かる。ここは昔から渇水期以外は遡行が難しいと言われているゴルジュ(両端が切り立った岩場に挟まれた流れ)だ。先輩方の話ではかつては胸や腰まで川に浸かった−と聴いたが幸運にも腿の所だった。右からのオリサキ沢出合いで休憩を挟む。しばらく進むと左側に滝が見え、その奥に大きな滝、ヨドメ(魚止め)の滝Bが現れる。高さは25メートルくらい。水量も多く岩肌は荒くそのままでは登れない。止むを得ず左側の山を高巻きする。確保用のザイルを頼りに慎重に登る。高く登り過ぎないよう声を掛け合う。笹や灌木の枝をつかみトラバースしながら滝上部に下りる。高巻きするのに1時間くらい掛かった。ここから上は狭く落差がある滝の連続になる。しばらくすると12mくらいの滝ACがある。ザイルも使わず滝の右端を登りきる。カチズミの出合いで休憩し、そのまま左手の九兵衛沢を進む。間もなく8メートルくらいの滝BDが現れる。水量が少ないので滝の中ほどをザイルで確保してもらい登り切る。次の滝Cは10メートルくらい。滝の左側が草付きの岩場で滑りやすいのでザイルで確保してもらい登る。滝Dは高さ13メートルもあろうか。岩肌は直立して水量も多いので高巻きをする。右手の山は滝上に出ることができないので途中で断念、左手の山を高巻きし滝上に出る。沢は平らな状態などに変化し40分くらい遡行する。流れが2つに分かれる。左に折れてすぐの場所を今夜の幕営地とする。早速タープを張り食事の支度をする。午後3時には気が早く、乾杯の発声となる。今日のご苦労さんと明日の無事を祈る。CLのミズの油炒めをおいしく頂く。夕方には雨が降り始める。午後6時近くには就寝する者も。

(二日目)起床時には雨も止む。タープの撤収。朝食を取り身づくろいを済ます。午前6時には沢に入る。雨は止んだが空はどんよりしたまま。沢は夜中に雨が降ったにも関わらず水量は少ない。緩やかな傾斜を進む。30分ほど進むと水が枯れた長い滝の下に出る。ここをザイルで確保して登る。その上の沢で傾斜がきつくなった地点で右にトラバースし緩斜面で休憩する。ここから山登りになるので軽登山靴に履き替える。道無きブッシュの林を進む。最初は灌木地帯だが青鹿岳山頂に近くなると笹藪になる。笹藪は引っかかるのでレッグガードなど装着した状態では歩き難い。2時間くらいすると木々の間から明かりが差し込み白神の山々も見えてくる。灌木に覆われている稜線を通り笹藪の斜面を登り切る。間もなくそこだけ刈り払いされている狭い場所にたどり着く。青鹿岳(1000m)の頂上だE。三角点のコンクリート柱と青鹿岳と書いた標識も見つけた。周りはブッシュでほぼ何も見えない。CLの白神の青鹿岳の頂上に来られるのは難しい−との話を聴いて、沢を遡行し滝を登りブッシュを踏破したからここにいるのだ、と実感する。

帰りは青鹿岳より北へ延びる尾根を下る計画だが、CLより「ヤブこぎに時間がかかり過ぎているので、今日中に帰るため東斜面を下りることにする。」との話しで、標高1000メートルからブッシュの急斜面をまっさかさまに下りる。灌木の枝や笹の葉で確保しながらの下山は手強い。何度か休憩を挟み進路を確認しながら出口の青鹿沢を目指す。660メートルの地点で昼食をとり、登山靴から沢シューズに履き替える。途中、滝EFを含め2か所をザイルで確保しながら懸垂下降で下りる。まもなく青鹿沢との出合いに着く。1時間ほどで大滝又沢の出合いに到着。大川の出合いまで1時間強掛かった。登りとは違い青鹿沢も大滝又沢も大きな落差のある滝はほとんどなく、ほぼ順調に川を下る。午後5時過ぎに大川PKに無事到着した。最後に。この2日間の沢登りは大変さと面白さ奥深さを知ることができた。確保やサポート面で先輩方には大変お世話になりました。