個人山行報告書  

山名    羊蹄山・利尻岳・礼文島

山行期間  2014年7月17日〜22日

参加者   CL M.NARITA   SL S.TANAKA   他8名    (計10名)

日程    7/17青森(津軽海峡F22:25→函館2:05

      7/22稚内→函館(青函F18:00→青森21:50

/18  後方羊蹄山 (比羅夫コース)

コースタイム

比羅夫登山口6:00→2合目7:05→5合目8:18→9合目10:30→北山11:05→羊蹄山山頂11:45〜12:20→北山12:55→6合目14:10→5合目14:34→比羅夫登山口16:10

山行記録

北海道で唯一行ったことのある山は、小学生の頃修学旅行で訪れた函館山だ。それも夜景を見るためにバスで。いよいよ今日は後方羊蹄山(倶知安側の比羅夫コース)に自分の足で登る。早朝6時、すでに駐車場にはテント2張りと20台程の車が止めてあり人気のある山だと一目でわかる。しばらくうっそうとした樹林の中を歩く。ウグイスやツツドリも鳴いて爽やかな朝だ。2合目にある風穴で緑色に光るヒカリゴケを観察。所々に羊蹄山登山リレーマラソンと書かれた看板がある。毎年7月に山頂をめざしてマラソンが行われるそうだ。この急登をマラソン?と想像するだけで目まいがした。5合目付近では道はザラザラ、木の枝もせり出し何度か頭をぶつけそうになった。朝ガスで見えなかった町が姿を現し、スキー場のあるニセコアンヌプリも見えた。6合目に8:50到着。ひたすら登ってきたが、まだ急坂が続く。時々吹くさわやかな風が心地いい。3〜4人の山小屋泊まりの人たちとすれ違った。「昨夜は星がとてもきれいで最高だった!」とニコニコ顔で下りて行った。9合目に着くと右手奥にエゾカンゾウの群落が見えた。その先にもまたお花畑があり、たくさんの花たち(カラマツソウ・エゾツツジ・ウコンウツギ・チシマフウロ・ミヤマキンバイ等々)が登山道の左右を埋め尽くしていた。しばらくして、山頂火口の外輪にでると景色が一変した。目の前に吸い込まれそうな程巨大な父釜と呼ばれる火口が現れた。父釜の稜線をたどり山頂をめざす。風が強く上着を着る。11:45京極コース分岐と喜茂別コース分岐の間にある山頂に到着。広大な北の大地を眺めながらとる昼食は格別だ。外輪を回ることはできるが、来た道を下山することに。父釜南側のハイマツとミネヤナギのコントラストが素晴らしい。巨大火口に別れを告げ足元に注意しながら下りる。日差しも強くなり衣服調整や水分補給をこまめにした。昨夜フェリーで海を渡り、深夜函館港から車で移動した疲れもあるのか、皆黙々と下る。ようやく朝見かけた桑の木のある場所まで辿り着いた。黒く熟した実をほおばり早足で皆に追いついた。下山口はもう目の前だ。車に乗り込みホテルに向かう。到着後、汗を流すためお風呂に直行。湯船に浸かると目の前に裾野を広げた蝦夷富士がド〜ンと現れた。感動!!楽しみにしていた夕食も品数が豊富でとてもおいしかった。明日からの山旅にますます期待がふくらみ興奮してなかなか寝付けなかった。                (M.OOKAWA記)

7月19日(土)移動日

7:15ニセコプリンスホテル発〜14:30稚内着 16:30稚内フェリー埠頭発〜18:30利尻島鴛泊港着

ペンションみさき泊

 

7月20日(日)   利尻岳(鴛泊コース)

コースタイム

登山口5:10→甘露泉水5:24→乙女橋→四合目6:00→五合目6:39→六合目7:10

→七合目7:35→第二見晴台8:16→八合目・長官山8:42→利尻岳山小屋8:57

九合目9:40→利尻岳山頂10:4511:46九合目(昼食)12:10→第二見晴台13:05

→七合目13:29→第一見晴台13:54→甘露泉水15:10→登山口15:24

山行記録

朝5時起床、朝食用おにぎりとテルモスにお湯を受付でもらいペンションの車で登山口まで送迎していただく。登山口には5分位で着き各自身支度、ストレッチを済ませる。利尻岳を登山するにいくつかのルールがあった。@携帯トイレを使用のことAストックにゴムキャップをつける B登山入口で登山靴洗いマットを通過(外来種持ち込み防止のため)、など守り登山計画書はペンションで提出し、5時10分出発した。甘露泉水までは遊歩道になっていて歩き易い。10分ほどで甘露泉水に着いた、日本名水百選だけあって冷たく柔らかくとてもおいしい水でした。喉を潤し、皆、水の準備はOKで出発した。ポン山分岐を過ぎ、5時32分乙女橋を通過。樹林帯の中に入って行くと大きなツバメオモトの葉と実だけが目立った。6時四合目到着、だんだんジグザグな登り無風高温で暑い!7時10分六合目第一見晴台で小休憩、朝食のおにぎりなど食べる、尾根に上がると礼文島が低く見えた。ハイマツやダケカンバの斜面をジグザグ登って行くとクルマユリ、イワギキョウ、コケモモがでてきた。7時35分七合目到着、ここからは胸突き八丁の表示有り、小休憩で水分補給出発。一歩一歩の急坂も整備され登り易かった。(羊蹄山の急登後のせいも有りかな?) それでも8時16分第二見晴台に着くとホッとした!礼文島が近くに見え、一息ついて汗を拭く。水分補給、行動食を食べ小休憩。8時42分長官山到着、利尻岳が目の前にそびえ立つ!鴛泊港からは利尻富士の形に見えるがここからは利尻マッターホルンの様にも見えどちらの形も素晴らしい!9合目のお花畑が楽しみになった。小休憩をとりなだらかな尾根を進むと利尻岳山小屋に到着。(30名収容の避難小屋)2回目のトイレブースも有り、私は携帯トイレを持ちお邪魔してみた。とてもきれいで気持ちの良い木造のブースに感激しました。小休憩の後も急登は続く。9時41分9合目に到着、広い休憩場所とトイレブースが有り安心だ。いよいよお花畑、リシリトウチソウ、オオカサモチ、イブキトラノウ、ムカゴトラノウ、ミヤマアズマギク、ノコギリソウ、ミソガワソウ、チシマフウロ、リシリオウギ、リシリリンドウ、タカネナデシコ、シコタンソウ、シコタンハコベ、イワギキョウ、etc。火山礫の急なザラザラ登りへと進んでいくと足がとられ歩きにくいので気がぬけない。それでもお花畑の乱舞は癒される。ボタンキンバイやリシリヒナゲシに目配りしたがなかなかにあたらず、赤砂礫登山道は溝になって歩き難い(雨で浸食されたのだろうか) 掘り込まれた登山道はカメラをしまい気をつけながら登って行く。見慣れない植物も目に入るが帰り確認しよう!まずは山頂をめざした。山頂近くの岩場に出るとガイドブックで確認にしたローソク岩も見えてきた。 10時45分利尻岳山頂到着!山頂の祠の前で記念写真を撮り9合目の広場で昼食をとることにした。急な赤砂礫を気をつけながら降りる。砂礫にリシリヒナゲシ発見、トチナイソウ、ヤマハナソウも初めての花、お目当てのボタンキンバイは見られなかった。

11時46分九合目に着く、朝食が早かったので皆腹ペコ、少し風が出てきて気持ち良かった。下から雲が湧きあがり、見え隠れする景色のなかでコーヒーをのみながら利尻岳を満喫した。12時9分出発。両側にお花畑を見ながら下山、13時5分第二見晴台で小休憩振り返ると利尻岳、左に鴛泊港、明日渡る礼文島が眺められた。急坂を降りると第一見晴台に13時54分到着。やがて樹林帯の中へ入る、野鳥のさえずりに癒され甘露泉水まで急ぎ、冷たい水を飲み、みやげにペットボトル満タンに甘露水をいただき登山口まで降りた。15時24分ペンションの車は待っていた。今夜の夕食も楽しみ〜! 海の幸満載の夕食でした。      (M.NARITA記)

  

721日 (月)  レンターカーで礼文島観光   天気晴れ

ペンション岬出発725→利尻島出港鴛泊港フェリー925→礼文島着(香深港)1005→島めぐり1030→礼文島出港(香深港)フェリー1605→稚内港1850→ホテル美雪1920 

記録

無事山行も終わり観光移動日。朝から晴れ今日も利尻岳くっきり。昨日ペシ岬は夕日のビューポイントだと聞たけど、下山後の疲労を考慮し見にいかなっかたので、朝食前にペンションのすぐ北隣にあるぺシ岬に登る。急坂を10分足らずで登った。中腹には小さい公園があり蝦夷防衛についた会津藩士の墓がある。昨年の大河ドラマを思い出した。頂上にある標高93mの展望台からは視界を遮るものが無く360度の展望がある。日本海を一望し、緩やかな裾を引く優美な姿の利尻岳を堪能できた。下りは展望台の裏側にある灯台を経由して下った。朝食にもウニ。うに丼にし完食。出港までの時間を自由に過ごす。ペシ岬登り口で見つけた写真ギャラリー併設のカフェテリアに入る。島に魅せられ東京から移り住み30年になると言うプロの写真家兼オーナーより、礼文島の花や食事処の情報を得る。925利尻島鴛泊港出港。1005礼文島香深港接岸。ザック手荷物をコインロッカーに預かり二台のレンターカーに分乗し県道40号線を走り1040島巡り。ランの女王レブンアツモリソウが見れる高山植物園(11001133)に着く。人工増殖に成功し三段階の開花した淡黄色のアツモリソウの鉢植えが展示されていた。宝ものをみるようでした。野にあってこそ美しいのかなと悲しさを感じた。植物園の花は今の時期の盛りは過ぎたようです。カワラナデシコ、レブンソウ、チシママンテマ、ハマエンドウ、キタノコギリソウ、イブキトラノオ、キクバクワガタ、ツリガネニンジン、レブンウスユキソウ、チシマフウロ、アサギリソウ等が少し咲いていた。久種湖過ぎ船泊、金田岬。船泊漁協組合「あとい」で昼食(11581231)。絶品の海の幸三昧。40号線を戻りレンジャーハウス前に駐車する。少し傾斜があるが車椅子も通れる草原の植物を探しながら歩くと、桃岩展望台(13:231355)ハクサンフウロ、ミソガワソウ、オニシモツケ、イブキトラノオ、エゾヨイグサ、キンミズヒキ、ヤマタツナミソウ、キツネノボタン、カワラナデシコ、セリ科の背丈の大きな植物が目立つ。桃岩はよく見ると桃の形で、表面はタマネギの皮の様な球状節理が取り巻き、はがれ落ちた内部に柱状節理が見える。北のカナリアのロケ地北のカナリアパーク(14161438)工事用の車両との共同道路を通る。映画のために建てられた麓端小学校岬分校を見学。映画で見た風景そのままだ。洋上に浮かんでいるような利尻山の絶景があった。道道40号線を進み知床(礼文町)(14451453)何もない。町に戻りフェリーターミナル(レンターカーを返す)1505

礼文島香深港出港1605。洋上の利尻岳はずうっと優姿を見せてくれた。1850稚内港着。2130ボリュウーム亭で夕食 美味しく量の多さにびっくり。お店の主人が青森出身で津軽弁を懐かしんでくれた。 稚内ホテル美雪素泊    (S.TANAKA記)

 

7月22日 移動日

 7:00ホテル深雪発〜17:00函館フェリー埠頭18:00〜青森フェリー埠頭着21:50

高山植物を楽しみ、海の食味を楽しむ山旅もあっと云う間でした。ドライバーの方々、ありがとうございました。