訓練山行報告                                   201582日提出 (提出者 Y.NAKAMURA)

山 名   櫛ケ峯(南八甲田)                                            ルート:猿倉温泉 ⇔ 旧道⇔櫛ケ峯

山行期間:201575

参加者名:CL H.NAKAMURA SL K.KUDOU SL N.NAKAMURA SL T.TUSHIMA   他17名   (計21名)

コースタイム

横内P400440猿倉温泉500→矢櫃やち640655矢櫃橋700→松次郎清水750→一の沢分岐801→黄瀬沼分岐840→駒ケ峯入口855→櫛ケ峯入口930→櫛ケ峯1117→昼食→1150→駒ケ峯入口1345→黄瀬沼分岐1355→一の沢分岐1425→松次郎清水1434→矢櫃橋1545→矢櫃やち1550→猿倉温泉1645

 

山行記録

猿倉温泉を奥に進み、トイレと休憩するスペースもある駐車場でHさんと合流する。スパッツをつけヘルメットをかぶり、各自ストレッチとトイレを済ませ出発する。すぐに猿倉岳への道と二分する。左へと進む。マイズルソウがびっしりと咲いている。537衣類調整で休憩。ズダヤクシュが凛とした姿で咲いている。道幅は広くほとんど傾斜のない道ではあるが、ごろ石が歩きづらい。「頭注意!」の声が先頭から順次後ろへと伝達が響く。「頭注意」の声は連続しているが、頭をぶつけたという場面はほとんど無い。掘れた道は水たまりとなっているがそれほどでもない。一昨年8月下旬に乗鞍岳に行った時は足首まで浸かる水たまりの所もあった。今年はほとんど雨の降らない日々が続いているせいか水たまりといってもたいしたことのない量で、登山靴で水の中をバチャバチャ歩いて進む。矢櫃やちではチングルマの花が終わった綿毛に朝露をびっしり蓄えてキラキラしていた。ワタスゲの白い穂もたくさん見えている。草原の向こうには赤倉岳と矢櫃岳と乗鞍岳がきれいに見えている。登山道に戻り水の音がしてきた頃矢櫃橋に架かった。コンクリートで掛けられた橋のたもとにはイチゴが赤い実をたくさんつけていた。とてもおいしかったです。
何度か樹々の切れ間から北八甲田の山並みがきれいに見えた。北八甲田を背にしてスタートしたのに歩く前方に北八甲田の山並みが見えるので旧道のカーブのどの地点まで来たのか参考になる。松次郎清水で水を補給し、すぐに一の沢、乗鞍岳との分岐を右に進む。ここから花のオンパレードとなる。イワカガミ、ハクサンチドリ、ウラジロヨウラク、ヒナザクラ、アカモノ、イワイチョウ、ベニバナイチゴ、タチツボスミレ、オトギリソウなど。駒ケ峯を正面に見ながらワタスゲの実も長身に肉づきよく大きな穂をゆらしている。黄瀬沼との分岐では黄瀬沼方面へ入ったすぐの沼越しに櫛ケ峯を見る。その姿は小さく見え、まだまだ先ははてしなく遠く感じる。登山道へ戻りほどなく駒が峯への分岐になる。ここで、別件の調査で入っていた花田会長と会う。駒が峯への道は笹が被さり下からのぞいても先は見通せない登山道になっていた。左に乗鞍岳、黄瀬沼を見ながら進む。黄瀬やちとの分岐を右に進む。ここからの道は上からかぶさる笹を泳ぐようにかきわけ進む。去年は加えて足元がぬかるみだったので泥だらけになったが、今年は連日の晴れでそれがない。それにかぶさる笹の量も少ないような、距離も短く感じる。とても楽である。道は木道に変わる。ニッコウキスゲのオレンジ色が緑の草原の中で存在感をたたえている。櫛が峯のふくらんだ山腹は他の山ではあまり見られない特徴だと思う。冬に北八甲田から見た櫛が峯の姿はすっきりした稜線を持つ山のイメージでしたが、無積雪期に見る櫛が峯の山肌はふっくらした母のおなかのようでした。この先何度か沢をわたり、鎖のぶらさがった急で狭い道をよじ登る。ここまで登りらしい登りがなかった。唯一最後の急登に備えて大休止で腹ごしらえをする。ハイマツにかわり、背丈の低い笹の中をゆっくり進む。右手にこわれた木道が見える。昔はそこを歩いていたと聞く。さらに右手に遠く北八甲田の山並みを見ながらゆっくり山頂を目指す。広い頂上でゆっくりと昼食をとり、その後記念写真をとり来た道を戻る。山頂直下の下りはすべりやすい粘土質の道で足をすべらせないように全神経を集中しておりた。猿倉温泉までの帰りの道のりは長く遠く、道中の会話で昨年10月にこの道の120本の刈りばらいを行ってくれていたことを知る。昨年8月に個人山行で来た時は頭に注意しながら同時に足元の泥んこに気をとられ、その次に出ている木に頭をぶつける。障害物2つ目まではなんとかクリアできたが3つ目のフェイントにやられたという感じ。そのパターンが何度か繰り返された。いらだった私のメモには次回南八甲田はヘルメット着用となぐり書きがあった。それが今年は全くと言ってもいいくらい無い。まったくの手つかずの自然の中を歩いて、自然に親しみ自然を大切にする心は育くまれないと思う。それが私のなぐりがきのメモだったと思う。ある程度整備されて安全も確保された中で自然を慈しみ愛する心も芽生えてくると思う。登山道の整備の重要さを感じた。登山整備にご尽力されている方々に御礼申し上げます。