雪崩講習会        2021年2月14日              Y.NARA撮影
















県連主催 雪崩対策講習会                     2021年2月28日提出    (提出者 Y.NARA)

日時2021214() 9:0014:00

場所:モヤヒルズP6付近

参加者:青森労山10名 弘前労山8名 FHC1名 計19

 

雪崩ビーコンを使っての埋没者捜索訓練

雪崩ビーコンとは:電波信号を発する機器で、埋没者を素早く位置特定するための唯一の装備。雪崩の危険がある場所で活動する人はそれぞれが身に着ける必要がある。機器の個体差もあるため(癖みたいなもの)使用には訓練がいる。

訓練のあらまし

まずは各自のビーコンの周波数をチェック、及び送受信の確認。雪上に張った50mのロープの先端に発信機を置き、自分のビーコンを捜索モードにして近づく。10m毎に棒を立ててあるので、どのくらいの距離から信号を感知できるか、知っておく。

実際の捜索の手順

  シグナルサーチ:発信機(埋没者)の信号を感知したら、すばやくその方向へ動く。ビーコンの方向矢印が常に真ん中に来るように、また数値(発信機までの距離数)が増えたら戻って修正。ビーコンの持ち方は常に水平に、動かす時も水平に。扇型に振ってはいけない。

  5m以内になったら、腰を落としてゆっくり進む。

  さらに数値が減ったら(埋没の深さも考慮)、最後には雪面にビーコンを付けてとてもゆっくり探す。

  ピンポインテイング:ゾンデ棒を適切に使用し、埋没位置を特定したら刺す。棒は目印となるので抜かない。必要以上にビーコンでの絞り込みに時間をかけず、ゾンデ棒でのピンポインテイングに移行することが、早期発見には重要。但し、ゾンデ棒の使い方には注意がいる。(埋没が生身の人間である事を忘れずに)

  掘り出し・救助

頭部位置推定→気道確保

複数埋没者捜索:複数埋没の捜索について学ぶ。ビーコンにスキャン機能がついている場合はそれを使用すると、複数の埋没者の位置と距離が表示される。近接埋没の捜索には更なる注意が必要となる。スキャン機能が付いていない場合は、一人見つけたら次に取り掛かる。捜索の基本は同じであるが、よりスピードと正確さが求められる。また複数の埋没者がいる時はトリアージ(優先順位)の決定、選別が必要な場合もある。

電子機器(スマホ等)は電波に影響を与えるので、50㎝以上離してスイッチ切る。高送電塔や鉄道も干渉する。

二次遭難の恐れがあるときは捜索してはならない。犠牲者を増やしてはならない。

講師の清野さん、親身のご指導ありがとうございました。