雪崩講習会(訓練・県連)         2023年2月5日(日)     M.MATSUSHITA撮影
















<報告書>県連冬季遭対訓練2022            2023年2月7日提出 (提出者:M.TOYOSHIMA)

日 時:2023年2月5日(日)10時~15時

場 所:梵珠自然ふれあいセンターレクチャールーム・梵珠山キャンプ場付近

講 師:S.NARITA(青森労山)、H.YATSUHASHI(弘前労山)

参加者:青森労山14名弘前労山11名、八戸労山4名、青森ファミリーハイキングクラブ1名  合計30名

内 容

「第18回全国登山研究集会」参加報告 S.NARITA(青森労山)

2022102930日に東京都で開催された「全登研修会」にS.NARITAが出席。

三俣山荘支配人伊藤圭氏の「山と人と街のプロジェクト」と題した基調講演を拝聴。また、

第2分科会「登山道と遭難対策」においてS.NARITAが「青森県連の登山道整備の取り組みについて」と題し、当県における南八甲田の現状を訴えた。今後も、自然公園法第1条にのっとり、「自然の保護と利用の両面を訴えていく」という熱い志が語られた。

「雪崩対策(座学)」 H.YATSUHASHI(弘前労山)

   雪崩のリスク(雪崩ハザード・暴露・脆弱性)を知って山に入るのと知らないで入るのでは大きな違いがあることを訴え、以下について詳細な講話があった。

〇 ハザードとしては、コンプレッションテストのやり方とその判断について

〇 暴露については、雪崩発生区の斜度と雪崩事故の発生率の関係(30度~40度がそれぞれ3割強)、見通し角(表層雪崩では発生地から到達地までの角度が15度)雪崩危険地帯は迂回する原則、雪庇の判断、地形の罠等

〇 脆弱性としてビーコンによる埋没者の捜索要領について

 実技

)「コンプレッションテスト」~縦横30cmの四角柱を切り出し、スコップの表面で四角柱の上部を叩き、四角柱に生じた亀裂によって、雪崩の危険性を判断する。

b)「ビーコンを使用した捜索訓練」~発信モードのビーコンを入れたザックを雪中に埋め、5人グループで、ビーコンを使い遭難者の埋没位置を発見、プローブを差しピンポインティング(斜面に対し垂直に刺す)し、スコップで掘る作業を体験した。

<ビーコン使用時の注意点>

遠方は駆け足で、音を拾うまでは耳に当て、目は周囲の所持品等を捜索しながら進行

近づいたら、手を伸ばし水平を保ちながら持ち、矢印と数字の小さくなる方向へ進行

矢印が消えたら、膝の高さにビーコンを下げ、向きを固定しながらゆっくり動かす。 

 北東北捜索犬チームによる救助見学

災害救助犬は、警察犬とはその役割が異なり、人間の臭いをかぎ分け、遭難者を発見するために厳しい訓練を受けた犬である。本県では、4頭の災害救助犬が活動をしている。直近では、昨年12月に新潟県で発生した集中豪雨の現場に3頭が派遣され、活躍してきた。

雪崩が発生し雪に生き埋めになっている事故を想定し、犬たちは、迷うことなく遭難者の元へ走り寄る姿に感動した。

~雪崩に遭遇するはずがないと思っているあなたも、一度は訓練を体験してみてはいかが?